連日の猛暑です。
気象庁の会見でも、
「40度前後の暑さは、これまで経験したことのない、命に危険があるような暑さだ。1つの災害と認識している。」
気象災害との認識の会見がありました。
これからは、温暖化ストップに取り組むのと同時に、
家づくりでも遮熱対策が、今まで以上に重要になってくる のかも知れません。
「涼しさ」だけだはなく「おもてなし」としても再注目されている
今回は、まずは身近な「打ち水」にスポットをあて、
「効果的な打ち水方法」「マンション・戸建住宅での打ち水」 等、考察して参ります。
目次
夏の暑さ対策に「打ち水」
打ち水とは
打ち水をすると、撒いた水が大気中に蒸発することで、
地面の熱を奪うという効果がある為、涼やかになります。
ヒトが汗をかくのと同じ原理ですね!
汗(水分)が蒸発する際に気化熱を奪い、体温を下げる特性を持つからです。
条件にもよりますが、この気化熱によって「約2度」ほど温度を下げることができます。
「打ち水」は、そよ風をおこす
打ち水は、気化熱によって温度を下げるだけでなく、
実は「そよ風」も作り出します。
打ち水では、温度が下がるともに、
風を感じ、また目でも涼を感じられるなんてすばらしいですね!
心遣いとしての「打ち水」
「打ち水」とは、日本では古来より伝統的に、夏場暑いとき涼をとるためにおこなわれたり、また土ぼこりが舞い上がるのを防ぐために 昔から行われてきた日本人の知恵のひとつです。
もともとは「神様が通る道を清めるため」に行われ、
「場を清める」といった意味合いから、来客へのおもてなし「心遣い」として行われていました。
ヒートアイランド対策に「打ち水」
現代では、ヒートアイランド現象の緩和に活用しよう!という呼びかけのもと、
東京都でも「打ち水日和~江戸の知恵・東京のおもてなし~」と題し、
例年「打ち水」の取り組みが行われています。
2020オリンピックのおもてなしに「打ち水」
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催といった観点からも、東京都は暑さ対策を進めていくことが求められており、そこで、涼を得るための江戸の知恵である「打ち水」が、東京のおもてなし(作法) として定着することを目指して、都内各所で打ち水を繰り広げるイベント「打ち水日和」を実施しています。
参考URL
効果的な打ち水
ポイントは効果的な時間帯
打ち水は、暑さ厳しい真昼より、
少し涼やかな「朝」「夕」にすることが効果的です。
逆効果?!な打ち水とは
涼やかな「朝・夕」が効果的ということは、
実は、厚さ厳しい真昼は、逆効果になる場合があります。
というのも、水を撒いてもすぐに蒸発してしまい、
かえって暑く感じることも!
どんな場所に打ち水するのがいいの?
朝・夕の時間帯に、なるべく日影に打ち水 するのがいいと言われています。
また、アスファルトよりは、芝生や砂利、舗装されていない場所のほうが、
より涼やかになるようです。
エコな打ち水を!
お風呂の残り水を利用するなど、なるべく再利用水を使用するのがおすすめです。
参考URL
マンション・戸建の打ち水について
マンションでの打ち水
マンションの場合でも、ベランダに打ち水をすることで、効果を感じられます。
ただし、注意が必要なことも!
というのも、マンションのベランダは、大抵、防水加工がなされておらず、
多量の水を流すことはNGとなっているケースがほとんど です。
使用方法については、事前によく管理規約等を確認しましょう。
またベランダの構造や排水の形態により、お隣や階下にご迷惑にならないよう配慮が必要です。
戸建住宅での打ち水
アスファルトよりも、芝生や無舗装、砂利のほうが打ち水の効果があるという実験結果があります。
家の周りに砂利を敷き詰めると、防犯対策になったり、
また保水力の高い砂利なども販売されているので、
雑草対策と合わせて、「防草シート+砂利」 を敷くのもおすすめです。
雑草って、種子が風にのって発芽し、あっという間に育ってしまい、
お手入れが結構大変なものですが、「防草シート+砂利」にすると、
随分楽になります。
まとめ
最近の異常なこの暑さ!!
筆者自身、朝の庭仕事前には、必ず周辺に「打ち水」をしてから始めます。
日中の気温の高い時間帯には水やりはNGなのと、仕事前ということ、また、
自分自身も朝の涼しい時間帯のほうが、雑草抜き等お世話をしやすいので…♪
少しでも快適に…と、「打ち水」をしてから始めるのですが、
多少、涼やかになっているように感じています。
昨年までは、庭仕事前には、「蚊」の対策(蚊よけアロマスプレー等)をバッチリしてから始めていましたが、今年は猛暑で、温度が高すぎると蚊の活動も鈍るのだとか!
確かに、体感でも蚊が少ないと感じています。そういう意味では快適?!なのかもしれませんね(笑)
近年、異常気象がスタンダートとなり、
西日本豪雨災害など、想像もできないことが起こります。
この度の災害におかれまして 亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様ならびにそのご家族の方々に、心よりお見舞い申し上げます。 皆様の安全と一日も早い復旧、復興をお祈りいたします。
先日、気象観測上の最高気温を更新しましたが、
気象災害といえるような危険な暑さも、これから先、もっともっと上がるとも考えられています。
「災害」と一口にいっても、大雨から大雪、暑さ・寒さ、地震・津波など、さまざまですが、
先日(2018年7月23日)には、国土交通省が、全国宅地耐震化の推進ガイドラインを策定し、地方公共団体に周知しました。
🔗全国宅地耐震化の推進ガイドライン|国土交通省
後手ではありますが、災害が起こったことにより対策も進化しつつあります。
とはいえ、想定外のことが起こると考え、事前に対策することも必須でしょう。
暑さに関しても、未来は未体験ゾーンです。
TVでは、「2100年 未来の天気予報」と題し、
「最高気温が44度」「昼間の気温が30℃以上の真夏日が、那覇で184日(6ヶ月)・大阪で136日(4ヶ月半)・東京で104日(3ヶ月半)」や、「全国の所々で、1時間に100㎜を超える猛烈な雨が降り、河川の氾濫や土砂災害など被害が発生」しているところもあれば、「大雨が降っている地域がある一方で全く雨が降らず、農作物が枯れるという被害が発生」しているところも。。。といったもの。
住宅レベルでは、これから猛暑対策や遮熱という視点においての、設計やリフォーム対策が必須となってくるのかも知れません。
酷暑の折、皆さまどうぞご自愛くださいませ。