ご存知ですか?「安心R住宅」制度
国土交通省の告示による「安心R住宅」制度 (特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度)が創設されました。(告示公布平成29年11月6日・施行平成29年12月1日)
中古住宅のネガティブイメージや不安を払拭するために、
一定の要件を満たした住宅の販売広告時に、「安心R住宅」マーク がつく制度です。
流通の開始は、平成30年4月1日スタートとなります。
「安心R住宅」とは?
既存住宅の流通促進に向けて、「不安」「汚い」「わからない」といった従来のいわゆる「中古住宅」のマイナスイメージを払拭し、「住みたい」「買いたい」既存住宅を選択できる環境の整備 を図るために創設されました。
安心R住宅ってどんな住宅なの?
耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる既存住宅をいいます。具体的には、以下の要件を満たすものです。
①耐震性等の基礎的な品質を備えている
②リフォームを実施済み又はリフォーム提案が付いている
③点検記録等の保管状況について情報提供が行われる
これにより、「不安」「汚い」「品質がわからない」といった従来のいわゆる「中古住宅」のマイナスイメージを払拭 し、
「住みたい」「買いたい」既存住宅を選択できるようにするもの です。
その為に、一定要件を満たす既存住宅に対して、国が認めた事業者団体がその構成員に標章使用を許諾することで、優良な既存住宅を差別化し、住宅購入者が既存住宅を安心安全に購入することを目的に創設されています。
「安心 R 住宅」の「R」は、Reuse(リユース、再利用)、Reform(リフォーム、改装)、Renovation (リノベーション、改修)を意味しています。
安心R住宅の要件
不安 |
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汚い |
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わからない |
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安心R住宅の「安心」ってどういう意味なの?
「安心」とは、①新耐震基準等に適合する、②インスペクションの結果、構造上の不具合および雨漏りが認められず、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準に適合していることを意味します。
建築基準関連法令等に明らかに違反している既存住宅は対象になりません。 なお、現行の建築基準関係法令等への適合を保証するものではありません。 また、将来にわたっての地盤の不同沈下や地震後の液状化について保証するものではありません。 地盤、給排水設備の状態やシロアリ対策については、専門の調査会社等にご相談ください。
中古住宅を「売りたい」「買いたい」人の為の「安心R住宅」制度
「安心R住宅」の取扱いは、国が審査した団体に所属する事業者(不動産会社)が一定の研修等を受け、
要件に適合する住宅に限り広告販売時に「安心R住宅」の標章を使用することができます。
2018年4月1日から安心R住宅の流通に向けて、弊社でも取扱いにあたり、先日研修を受けて参りました。
「安心R住宅」の登録事業者団体で、弊社が所属している「(公社)全日本不動産協会」では、所定の研修後、効果測定に合格することによって、「特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度 標章使用許諾証明書」が発行されます。これより、「安心R住宅」について標章利用が可能になります。
参考URL
国土交通省 🔗安心R住宅|国土交通省
国土交通省 🔗住生活基本計画|国土交通省
全日本不動産協会 🔗安心R住宅
まとめ
近年、国の施策も「住宅のストック活用」にシフトしています。
平成28 年3月に改訂した新たな「住生活基本計画」においても、今後の住宅政策の中心をなす課題として、既存住宅流通市場の活性化を位置付けており、平成 37 年には市場規模を倍増 平成 25 年:4 兆円から平成 37 年:8 兆円にさせるという目標を掲げています。
「安心R住宅」制度などの拡充も、そういった流れのひとつといえるでしょう。
都市部の新築住宅用地の不足、空き家の増加、住宅のスクラップ&ビルドなど、現代の住宅事情の喫緊の課題の中、これから、少子化や不動産の2022 問題により、不動産環境の変化も予測されます。
情報収集し、戦略を立て、不動産売買や賃貸経営、相続対策をしてまいりましょう。
THDC-Tokyo Housing Distribution Center-
🔗東京住宅流通センター株式会社